夜風を感じながら。

　『痛みを知ってる人こそ他人の痛みが分かる。』

昔から良く聞く言葉だけど、
今日この言葉にふと疑問を感じた。

最近毎日のようにTVから流れてくる幼児虐待のニュース。
何で殺されなきゃいけないんだろう、
親には、彼らを生かす義務はあっても、
殺す権利なんて絶対に無い。
見るたびにスゴイ胸が痛くなる。

親が幼児虐待をする原因としてよく挙げられるのが、
彼ら親にも虐待された経験があるということ。
だから親になってもそれを繰り返してしまう、と。
虐待に限らず、人間は親にされたことや、親自体の行為を
繰り返してしまう傾向があるらしい。
酒癖の悪い男にばかり惚れていた母を嫌っていた娘が、
大人になって自分も同じように酒癖の悪い男ばかりを選んでしまう、
というのも同じことらしい。

今から約2年前、
『ここが変だよ日本人』で『同性愛(両性も込み)』が取り上げられたことがあった。
その時アフリカ系の国の外国人から、
『もし自分に生まれた子供がゲイだったら、殺す。』
という発言があった。
その人以外にも、アフリカの国々の外国人からは
同じように同性愛者に対して排他的な意見が多かった。
しかも理由は、
『自分たちの育った環境には同性愛者がいない』
から。
たったそれだけである。
それを見るまでオイラは、
黒人の人達は迫害された歴史がある分マイノリティに理解がある、
ずっとそう思っていた。
でも所詮は『手のひらは何で白いの？』
って言われて怒るくらいの人達、
そんなものなのかも知れない。

まぁ、みんながそうという訳ではもちろん無いんだろうけど。

自分はひどく傷つけられたことは無いが、
『バイ』というマイノリティの一員。
ありきたりかもしれないけど、
いつも他人を思いやれる人でいたいと思う。

そんなことを考えた夜。